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連載第2回:KEYVOXで始めるスペースレンタル  スペースレンタルの収益構造

更新日:2020年5月28日


顧客ニーズの多様化と空き部屋の有効活用のニーズが合致して、近年急速に市場が伸びてきたのがスペースレンタルです。スペースレンタルは空間を借りたい人と、空間のマッチングですので、実は顧客対応コストを極限まで下げて運営することで、ビギナーでも十分に利益の出るビジネスです。本連載では利益の出るスペースレンタル運営のコツを紹介していきます。


 


2.スペースレンタルの収益構造

5.スマートロックの設置

6.内装工事と各種デバイス

7.プラットフォームへの登録

8.自社サイトの構築

9.運営開始とKEYVOXを利用した運営方法

10.顧客とのコミュニケーション

11.レビューを獲得する

12.日々のメンテナンス

13.運営のコツ

14.利益を出すために


 

1.スペースレンタルプラットフォーマー


前回レンタルスペースの費用は、1.設備投資、2.ランニング費用と説明しました。設備投資は通常のアパート物件と考え方はさほど考え方は変わりません。ただ、何らかのコンセプトを持ち、特定のユーザー層にアピールできる方がマーケティングの方向性を出しやすいです。

ここでマーケティングという単語を出しましたが、結局レンタルスペースの収益は認知度に比例する集客力によりますので、どのように集客をするのか計画を立てて進めなければなりません。出来れば2ヶ月目から、長くても半年で少なくとも家賃が払われるようになることが目標です。その間の家賃はランニング費用の積立として余剰資金を見ておく必要があります。

マーケティングに関しては別途、詳細に説明する予定ですが、最初に覚えておかなければいけないのは、レンタルスペース業界にもプラットフォーマーがおり、それぞれのプラットフォーマーが完全成功報酬型で集客をしてくれるということです。その代わりに通常20%から35%と高額な成功報酬を請求されます。レンタルスペース収益化の基本戦略は、そのようなプラットフォームを利用して初期の集客をして、徐々に認知度を上げ、次第に自社予約を増やしていくという方程式となります。

ここでは簡潔に説明するために、レンタルスペースプラットフォームで業界一意のスペースマーケットの30%を事例に説明していきます。

例えば月20万円の売上がスペースマーケットで上がった場合、6万円を成功報酬として支払います。結構な金額ですね!


仕訳けとしては下記の通りとなります。


売上       20万円

支払い手数料    6万円

家賃       10万円

粗利        4万円


この4万円から水道光熱費、インターネット接続料、清掃費等を支払っていきます。前回の連載で、家賃の倍を目標とするのが第一ステップと申し上げましたが、家賃の倍ではほぼ赤字になることをご理解いただけたと思います。経費を入れてみると、下記のような感じでしょうか。


売上        20万円

支払い手数料     6万円

家賃        10万円

光熱費        5千円

インターネット    5千円

清掃費        2万円

運営バイト代     2万円

粗利        −1万円


1万円の赤字ですね。20万円を割る月もあることを考えると家主のためにセコセコ働くただの小作人に等しいということをご理解頂けたと思います。しかし、ここから知恵を絞って収益を上げコストを下げていくのかいかないのかで、大きくその後の収益を左右します。商売は売上を伸ばしコストを下げるだけですので、それぞれの項目について因数分解していきましょう。

売上を上げる

スペースレンタルプラットフォーマーはスペースマーケットだけではありません。他のほぼ全てのプラットフォーマーは完全成功報酬型ですので、掲載の手間だけかければ後は自動で販売してくれます。何のスペースを売りたいかにもよりますが、概ね売上のシェア的には次のような配分になるのではないでしょうか。


スペースマーケット 50%

インスタベース   30%

スペイシー      10%

その他       10%


即ち、他のプラットフォーマー全てに掲載するだけで売上が倍になる可能性があります。苦労は惜しまず必ず複数のスペースに掲載しましょう。尚、ユーザーもよく分かっていますので、同じ物件を複数のプラットフォームサービスで検索して、一番安いプラットフォームサービスで予約をするということはよくあることです。従い、カニバリゼーションが無いとは言えませんが、全体としてスペースマーケットと同額をその他で稼ぐことを目標とします。そだけで収益構造は下記のように変わります。


売上      40万円

支払い手数料  12万円

家賃      10万円

光熱費      1万円

インターネット    5千円

清掃費      4万円

運営バイト代   2万円

粗利      11.5万円


これくらいの収益がでれば同じ部屋のアパート経営より利回りがいいという計算も成り立ちます。

また、近隣の住民に告知する、専門のリスティングサイトに掲載する等の方法で、更に10万円の売上げ増を目指しましょう。この所謂、自社サイトや面着での販売はほぼ手数料がかからないため、プラットフォーマーより3割少ない売上でも同等の利益を得ることができます。その利益をユーザーに還元するもよし、自分で留保してマーケティング費用に充てるもよしでしょう。



Think Space 東京
レンタルスペースのコスト


2.運営コストコスト


コストで一番大きな項目は家賃です。これは通常入居前に決まっており、賃借人側が一方的に責務を追うという非常に不利な契約となっております。従い、家賃以外の経費の削減を狙います。スペースレンタルを運営する上での変動経費は大きく分けで3つで、水道光熱費・通信費、清掃費、運営費です。それぞれできることを考えてみましょう。

水道光熱費・通信費

水道光熱費で最も大きな比率を締めるは、エアコンの電気代です。特に他人のスペースでうのでユーザーは夏場は16度、冬場は28度とかいう考えられないような温度設定で利用します。温度を上げたり下げたりすることは制御できないのですが、エアコンを切ることを徹底することは制御可能です。安くてもWiFi経由でコントロールできるエアコンも複数マーケットにでてきていますので、そのようなモデルを購入することを強く推奨します。

通信費については、人が使うスペースなのでインターネットは安価なものを導入したいという気持ちも分かります。しかし、今の時代インターネットの速さは、サービスの最低基準です。遅い回線を利用すると必ずレビューで減点されるでしょう。できれば光回線を導入うしましょう。


清掃費

清掃は、自分でこまめにやるか、まとめるか、外注するか、自分でチームを組織するかの選択になると思います。快適に使ってもらうために欠かすことは出来ません。しかし、1時間1000円で貸しているスペースに、1時間の利用ごとに2000円の掃除を入れることはできません。幸い宿泊業と違いベッド・リネン類がないため、複数回の利用に1度の清掃でも十分清潔さを保つことは可能です。最適なバランスを見つけましょう。


運営費

運営の大きなコストは大きく分けて、ユーザーとのコミュニケーション、と鍵の受け渡しです。コミュニケーションの部分はプラットフォームの自動テンプレート機能等を使ってなるべくの省力化を試みます。

鍵の受け渡しは、迷わずスマートロックを導入しましょう。いくつかのスマートロックがありますが、便利なのは弊社のKEYVOXシリーズのように、不特定多数がワンタイムの暗証番号で時間指定でアクセスできる設計になっているスマートロックです。

以上、スペースレンタルの収益構造についてご説明しました。ご紹介した事例を参考に、売上の最大化、コストの最小化に取り組んでみてください。


次回は、各プラットフォーマーの特徴についてご説明致します。

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