なぜ今、QRコード解錠なのか?スマートロックの選択肢としてQRが選ばれる6つの理由
- Haruki Okawa
- 6月25日
- 読了時間: 5分
アプリ不要・非接触・一時利用に最適。ICカードやPINコード、指紋認証との違いを徹底比較し、QRコードが無人運営施設に選ばれる背景を解説します。

1. スマートロックの主な解錠方法とは?それぞれの特徴を整理
スマートロックは、従来の物理的な鍵に代わる新たな解錠手段として、様々な方式が存在します。代表的なものには以下のようなものがあります。
ICカード型:交通系ICカードなどを使って解錠。法人やオフィスで広く使われる。
PINコード型:テンキーで暗証番号を入力。物理的なカード不要で管理が簡単。
指紋認証型:生体認証により本人確認が可能。ただし高齢者や子どもに不向きな場合も。
スマホアプリ型:BluetoothやWi-Fiを利用して解錠。常時アプリが必要。
QRコード型:スマホや紙で提示されたQRコードをスキャンして解錠。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、利用者の属性や使用シーンによって最適な方式は変わります。中でも近年注目を集めているのが、QRコードによる解錠方式です。
2. QRコード解錠の仕組みと特徴:スマホひとつで完結、紙でも運用可能
QRコード解錠は、スマートロック側に搭載されたスキャナーで、利用者のスマホ画面や紙に印刷されたQRコードを読み取ることで施錠・解錠を行う仕組みです。例えば、以下のような流れで利用されます。
管理者がクラウド上で日時・場所を指定してQRコードを発行
↓
LINEやSMS、メールなどで利用者に送信
↓
利用者が現地でQRコードを提示し、スキャンして解錠
QRコードは日時制限や一度限りの利用設定も可能なため、セキュリティ面でも安心です。
さらに、スマホを持っていない高齢者や子ども向けには、ラベルプリンターで紙に印刷して配布する運用も可能です。紙ベースでも十分に実用的で、柔軟な運用ができるのがQRコードの大きな特徴です。
3. なぜQRコードが選ばれるのか?他方式と比較して見える6つのメリット
1)アプリ不要で誰でもすぐに使える
専用アプリのダウンロード・ログインといった煩わしい操作が不要。誰でも簡単にアクセス可能です。
2)一時利用・遠隔発行に強い
鍵の受け渡しが不要で、遠隔地からでも即時発行・利用が可能。民泊や時間貸し施設との相性が抜群です。
3)多様な配信チャネルに対応
LINE・SMS・メールなど、利用者に合わせた柔軟な配信が可能。顧客対応のストレスも軽減されます。
4)非接触なので端末が消耗しにくく、耐久性が高い
QRコードは非接触で読み取り可能なため、PIN入力のように端末が摩耗することがなく、長期的に見てメンテナンスコストを抑えられます。
5)かざすだけで完了する直感的操作で、顧客体験が圧倒的にスムーズ
複雑な操作が一切なく、利用者は提示してスキャンするだけ。特に初めての場所でも戸惑わずに利用できます。
6)利用ログが自動で残るため、セキュリティ管理・履歴確認が容易
誰が・いつ・どこで解錠したかが記録されるため、不正利用の抑止やトラブル時の確認にも有用です。
4. KEYVOX導入事例にみるQRコード解錠の活用シーン
QRコード解錠の柔軟性と利便性は、実際の施設運営においても高く評価されています。特に無人化・省人化が求められる宿泊施設やシェアスペースなどでは、チェックイン対応の簡素化や鍵の受け渡し業務の削減といった形で、導入効果が実感されています。
例えば、2024年に長崎県・小浜温泉にオープンした「ISEYA OCEAN SUITE 海から」では、別館エントランスと客室すべてにKEYVOXのQR1を導入。伊勢屋本館でチェックイン後、案内書に印刷されたQRコードを用いることで、宿泊者は自由な時間に別館への出入りが可能です。

QRコードによる鍵の受け渡し不要な仕組みにより、宿泊者はストレスなくチェックイン・チェックアウトでき、鍵の紛失や返却の心配もありません。ホテル運営側にとっても、物理鍵の管理コスト削減と遠隔地フロントの省人化を実現。さらに、Beds24とのシステム連携により、予約~解錠までの一連の体験がスムーズに設計されています。
事例の詳細はこちら:
5. QRコード解錠の懸念とその対策
QRコードによる解錠には利便性が高い反面、いくつかの懸念も指摘されることがあります。以下では、それらに対する具体的な対策を紹介します。
■ スマホを持っていない人・操作に不慣れな人への対応
QRコードというと「スマホ必須」と思われがちですが、KEYVOXでは紙に印刷されたQRコードでも解錠可能。
高齢者や子ども、スマホに不慣れな方でも安心して利用可能
ラベルプリンターで簡易発行ができ、ホテルのフロントや受付でもQRコードを提供
■ セキュリティ面の懸念
QRコードが「使い回しされるのでは」といった懸念には、以下の機能で対応しています
ワンタイムQRコード:1回限りの利用で無効化されるため不正再利用が不可能
有効期限の設定:チェックイン時間や滞在期間に応じて有効時間を指定可能
トークン暗号化:解錠に必要なトークンをES256で暗号化、安全性を確保
■ トラブル時のバックアップ手段
QRコードが読み取れない、スマホを紛失した等のトラブルにも対応可能です
管理側のPC操作ですぐに再発行可能
PINコードとの併用運用もでき、万が一QRコードを利用できない際にも対応

このように、QRコード解錠は単なる利便性だけでなく、現実の運用課題にもしっかり対応できる柔軟性と安全性を備えています。
6. まとめ:QRコードは、無人運営時代の「スマートな鍵」
スマートロックの普及により、鍵の概念は急速に進化しています。
その中でQRコードは、直感的な操作性・高い柔軟性・セキュリティ性を兼ね備え、特に無人運営や短期利用の現場において理想的な解錠手段となっています。
KEYVOXは、QRコード解錠の可能性を最大限に活かし、誰でも安心して使える次世代のスマートアクセスを提案していきます。
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